「お金の問題に、みんな悩んでいるのがわかります。給与形態は事務所によって違うので一概に言えませんが、アルバイトをしないといけなかったり、ギリギリの生活をしながらアイドルを続けている子が多い。やっぱりアイドルだけでお金のやり繰りをするのは難しいことが見て取れます」
このアンケート結果は、まさにいまのライブアイドルの縮図を物語っていると言ってもいいだろう。
誰でもライブアイドルになれる時代となり、その裾野は限りなく広がった。
ゆえに、アリーナや武道館などでライブを行えるところから、小さなイベントスペースに客が1桁の中で活動するアイドルまで、その振り幅はあまりにも大きい。
その中でも、うまくやり繰りできているアイドルもいれば、まったくと言っていいほど利益を上げられない者もいる。
もちろん、グループやソロ、活動形態によってさまざまではあるが、およそ7割近いアイドルが、金銭的な不安や問題を抱えながら活動していることになる。
売れないどころか「引退後も苦労」する!?
お金の問題に続いて多かった「将来への不安」も、お金の問題から察すれば、納得の数字であろう。
単純にアイドルファンはもとより、アイドルとして「売れている」と認知される人たちは本当に一握りしかいない世界。
アイドルとして成功を収め、そのままタレントなどでセカンドキャリアを築くことができるのは、ごくわずかな人たちのみである。
就職活動はもちろん、社会人経験もほとんどない。早い子で10代前半からアイドル活動に全精力を注ぎこみ、ライブとファンが自分たちの世界のほぼすべて。そんな子たちが本当に多い。
だからこそ、セカンドキャリアは厳しいものになる。
アイドルのセカンドキャリアに関しては後編の記事(「アイドルは引退後どうする?」"第2の人生"の現実)で述べるが、「輝かしい世界をあとにした悲惨な現実」といっても言いすぎではないだろう。
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