お互いに「承認し合う」職場はなぜ「幸せ」なのか 「声をかけて・質問して・話を聞く」が基本

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談笑する会社員たち
お互いに挨拶したり、声を掛け合ったりしている会社は幸福感高く働けそうです(写真:YUJI / PIXTA)
「その人がそこにいることに自分は気が付いている。それを相手に伝えること」をコーチングでは「アクノレッジメント(存在承認)」と呼んでいます。今回はアクノレッジメントの有用性を改めて認識するとともに、どうすれば日々の生活に取り入られるか、について『「承認 (アクノレッジ) 」が人を動かす』を上梓したコーチ・エィ代表取締役 社長執行役員の鈴木義幸氏が解説します。
1本目:部下のやる気アップに「ほめる」より大事な一言
2本目:「話を聞いてもらえない」職場が陥る負の連鎖

もし「承認」し合う社会になったら

たまに空想することがあります。「すべての人が、常に周りをアクノレッジ(存在承認)していたら、どんな社会になるだろうか」と。

通りを歩いているとき、声をかけないまでも、すれ違うすべての人に対してかすかな笑みを向ける。コンビニでは、レジの人に対して「おはよう」「早くから大変だね」「今日もがんばって」とお客さんのほうから声をかける。

会社に行けば、会う人、会う人ににこやかに微笑みかけ、あいさつをする。お互いが、お互いの存在に対して「承認」をいつも投げかけている社会。

現実はどうかというと、多くの人が声をかけるどころか、知らない人とちょっとでも目が合えば、すかさず目を逸らします(少なくとも私にはそう見えます)。少しでも長く見られたら、怪訝そうな顔を相手に向ける。電車の中でもまったく同じです。

コンビニでは、多くのお客さんは「早く対応しろよ」と言わんばかりの機嫌の悪そうな顔をデフォルトでしていて、お店の人もマニュアルどおりの言葉をマニュアルどおりの音量で黙々と発する。

会社では、親しい人同士はあいさつをし合いますが、あまり知らない人同士は素通りし、目を合わせることもありません。会社によりますが、オフィスの中は基本「シーン」としていて、仕事上必要とされる言葉だけが発せられる。

目と目が合っても、ほとんど表情は変わらないまま。ほんのわずか首を傾けるだけで、表情はそのままの会釈だけです(もちろん、そうではない会社も人もたくさんいます。あくまでも全体観として)。

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