あなたは、自分のことを「優しい人」だと思いますか?
人に優しくすると、自分の気持も良くなります。それによって脳内にセロトニンなどの神経伝達物質が分泌されて、心身にいい影響が生まれることが科学的に明らかになっています。
しかし、世の中全体がギスギスとしていますから、どうしても自分のことを優先して考えるようになり、周囲の人を慮るような精神的なゆとりを見失いがちです。
こんな時代だからこそ、「優しさとは何か?」を考えることで、その意義を見つめ直す必要があるかもしれません。精神科医である和田秀樹氏の新刊『なぜか人生がうまくいく「優しい人」の科学』をもとに、優しさの意味と意義を3回に渡り解説します(今回は1回目)。
人に優しくすると自分が損する?
人には優しくありたいと思っていても、そんな気持ちが失せることもあります。日常的に最も多いのが、人に親切にしたら、相手の反応が思ったほど良くなかった……というケースです。次のような経験は、誰にでもあるのではないでしょうか?
・電車でお年寄りの人に席を譲ったら、当たり前のような顔をされた
・苦労して頼まれたことをやってあげたのに、相手はあまり喜んでいない
・困っている後輩の仕事を手伝ってあげても、感謝の気持ちが薄い
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