ポジティブな感情になるきっかけづくり
私が面接したハイパフォーマーは皆、自分で自分の思考をコントロールし、ポジティブな精神状態に導いていると、口々に語っていた。彼らは、喜びが舞い降りてくるのを待つのではなく、自らつくり出しているのだ。
私は19歳のとき、交通事故にあった。そこで脳の損傷からの回復過程において、人とのかかわりをポジティブな感情と体験にするよう、自分にリマインドする「メンタルトリガー」をつくることにした。
具体的には、次のようなトリガーを設定した。
1 「通知」トリガー
「喜びをつくり出す」という私のモットーを携帯のアラームのラベルとして登録し、アラームが1日3回鳴るように設定した。
会議中でも、電話中でも、メール作成中でも、携帯のアラームが鳴ると、「喜びをつくり出す!」という文字が表示される。
誰でも、携帯が振動すれば必ず見るはずだ。おかげで、事故からの回復途上、流されるように物事をこなしていたときも、日中携帯が鳴って、今ここに喜びをつくり出すようリマインドしてくれた。
このリマインダーは、もう何年にもわたって、日常生活でポジティブな気持ちをつくり出すよう、私の顕在意識と潜在意識の両方に働きかけてくれている。
2 「入口」トリガー
私は、部屋の戸口などをくぐるたびに、自分自身に「この部屋にはいいことがある。私は、幸せな、貢献したくて仕方がない男としてここに入っていく」と言い聞かせている。
この習慣によって、「今ここ」感覚が得られ、人の良いところを見いだすことができ、人の役に立つ心がまえができる。あなたが入口をくぐるたびに自分に言い聞かせるのは、どんなモットーや言葉だろう?
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