意外なメリットもたらす上手な「グチのこぼし方」 こぼされる側に必要なのは「ただ聞くこと」だけ
多くのストレスにさらされる現代社会では、「グチ」の1つもこぼさずにはいられません。「グチ」にはよいものも悪いものもあり、適度に「グチ」をこぼすことは、ストレス解消や思考の整理にもなります。本稿では、自分の気持ちを整理したり、かえって人から信頼したりしてもらえるような、適切なグチのこぼし方について紹介します。『企業実務』の記事を再構成し、産業カウンセラー・特定社会保険労務士の原祐美子さんが解説します。
自分の「理想」に反する「事実」がグチを生む
大辞林によれば、グチ(愚痴・愚癡)とは、
① 言ってもしかたがないことを言って嘆くこと
②(仏教用語)三毒の一。物事を正しく認識したり判断したりできないこと。愚かであること。また、そのさま
②(仏教用語)三毒の一。物事を正しく認識したり判断したりできないこと。愚かであること。また、そのさま
とされています。
日常用語の「グチ」と仏教用語の「愚痴」は異なるものではあるものの、つい「グチ」をこぼしてしまう前提には、私たちが物事を正しく認識したり判断したりできないという「愚かさ」があるように思われます。
思わずグチをこぼしてしまうときには、必ず何らかのきっかけがあります。
自分の頭のうちにある「理想(価値観や経験等からつくられたもの)」に反する「事実(現実)」が起きている場合に、「不平・不満(いらいらした気持ち)」が生まれます。この気持ちが表出されたものが「グチ」です。
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