意外なメリットもたらす上手な「グチのこぼし方」 こぼされる側に必要なのは「ただ聞くこと」だけ

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また一方で、実際には起きていなくても、何らかのきっかけから不安を呼び起こして、起きてもいない未来のことで「きっと~になるんだろうな」「ああなったらいやだなあ」などと言ってしまうタイプのグチもあります。

よいグチと悪いグチの分かれ目は「冷静さ」

そしてグチには、よいグチと悪いグチがあります。それを分けるのは、そのグチをこぼしているとき、冷静なのか、それともその物事にとらわれてしまっているのか、という点にあります。

悩みや怒り、不平不満から出るグチにも、冷静に振り返ることによる「気づき」があれば、次の行動を考えることができます。

これは健全なよいグチといえるでしょう。

しかし、グチをこぼしている際に、本人が感情の波にのまれてパニック状態に陥っては何もできません。これは悪いグチです。

まずは、起きてもいない未来に関するグチはやめましょう。自分で不安の波を大きくすれば、起きなかったミスも引き起こし、かえって悪い結果を生みがちです。

起きてしまった事実に関するグチについては、心理学者A.エリスが提唱した「ABC理論」の考え方で捉え直してみましょう(図表1)。

(出所:『企業実務4月号』より引用)

※外部配信先では図表を全部閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください

人は、自分にとって逆境・出来事(A)があり、それが結果(C)を引き起こしていると思いがちです。

しかし実のところ、結果(C)は、各個人の持つ信念・思い込み(B)によって決められるのです。

同じ逆境や出来事が起きても、それをどう解釈するかという各個人の信念・思い込みによって、結果の捉え方の善し悪しも変わってきます。

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