意外なメリットもたらす上手な「グチのこぼし方」 こぼされる側に必要なのは「ただ聞くこと」だけ
悪いグチにつながる信念・思い込み(B)には、「絶対に◯◯でないといけない」「あのときのあの人のせいで」などが挙げられるでしょう。
自分を幸せにしない信念・思い込みを疑って、結果を捉え直し、不健全な悪いグチとはお別れしましょう。
よいグチの「効能」と、「信頼」を失う悪いグチ
健全な「よいグチ」がもたらすメリットには、以下のようなことが挙げられるでしょう。
自分の気持ちを他人に聞いてもらうことは、ストレス解消のひとつです。
「弱音を吐いてはいけない」「辛くても我慢しなくては」と、自分の辛い気持ちを外に出すことを一切しなければ、ストレスを溜め込みすぎて心身の不調を招きかねません。 適度にグチをこぼすことは、ストレスの解消につながります。
具体的にグチとして言葉に変換することで、自分が「どう感じているのか」を明確にすることができます。
得体のしれない不安や不満の正体が、グチをこぼすことで少しでも明らかになれば、どこから手をつければよいのか考えることができます。考えてみたところで現実には対処はできない、という結論になるかもしれません。しかしその場合も、あきらめて受け入れる、その問題の前提となっていることからいったん離れるなど、別の選択をすることができるようになります。
グチも自己開示のひとつです。グチを通じて、自分の正直な気持ちや大切にしていることを伝えることで、周りの人と打ち解けたり、より深い関係を築くことができることもあります。いつも強く見せている人がグチをこぼすことによって弱みを見せれば、聞き手は、自分が信頼されていると感じられるでしょう。
以下に挙げるようなグチは、信頼を失い、信用を落としかねません。できるだけ、このようなグチはこぼさないように気を付けましょう。
舌打ちやため息も、うまくいかない状態を表わす方法のひとつでしょう。しかし、これらには明確な意識はなく、自身の気持ちを吐露したり、認識できるといった「よいグチ」の効果はありません。また、無意識に癖となってしまえば頻度が上がり、ネガティブなオーラをまき散らすことで職場の空気を悪くします。
舌打ちやため息のほか、「あーいやだな」「最悪だよ」など、気分だけの抽象的なグチも、マイナス感情を吐き出すだけで、気づきも何も生み出しません。