「3大ハッピーホルモン」が多い人がしている習慣 医師が教える「人に優しい人が受けるメリット」

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もう少し正確にお伝えすると、「人に優しくしていると、神経伝達物質が分泌される」という説と、「神経伝達物質が分泌させるから、人は優しくなれる」という2つの説があり、現時点ではどちらが先なのかは明確になっていません。

どちらが先であっても、脳の中にいい流れを作っておけば、自分自身が幸せな気分になり、さまざまなメリットが享受できますから、人に優しくすることは、医学的にも好結果をもたらす……と考えていいと思います。

3大ハッピーホルモンの効果

3つの神経伝達物質の主な特徴は、次のようになります。

①「セロトニン」(通称:幸せホルモン)

・ポジティブで前向きな気持ちになる
・怒りや焦りなどのマイナスな感情を抑える
・メンタルを安定させて、幸福感が得やすくなる
②「オキシトシン」(通称・愛情ホルモン)

・ストレスの軽減
・脳の疲れを癒す
・気分を安定させる
③「ドーパミン」(通称:快楽ホルモン)

・多幸感を得られる
・意欲がアップする
・集中力が高まる

最近では、セロトニンとオキシトシン、ドーパミンを総称して「3大ハッピーホルモン」などと呼ばれて注目を集めています。人に優しくすることは、医学的に見ても、あなたの人生にいい影響をもたらしてくれるものなのです。

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和田 秀樹 精神科医

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わだ ひでき / Hideki Wada

1960年、大阪府生まれ。東京大学医学部卒業。精神科医。東京大学医学部附属病院精神神経科助手、米国カール・メニンガー精神医学校国際フェロー、浴風会病院精神科医師を経て、現在は和田秀樹こころと体のクリニック院長。高齢者専門の精神科医として、30年以上にわたって高齢者医療の現場に携わる。『70歳が老化の分かれ道』(詩想社新書)、『80歳の壁』(幻冬舎新書)、『60歳からはやりたい放題』(扶桑社新書)、『老いたら好きに生きる』(毎日新聞出版)など著書多数。

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