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「医師の長時間労働」改善を阻む2つの高い壁 全国医師ユニオン・植山直人代表インタビュー

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2024年4月から「医師の働き方改革」の新制度が施行される。

全国医師ユニオン代表 植山直人氏
植山直人(うえやま・なおと)/全国医師ユニオン代表。1958年福岡県生まれ。鹿児島大学医学部卒業。東北大学大学院経済学研究科修士。内科医、産業医として活動

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2024年4月に医師の働き方改革が施行される。勤務医らの労働組合で代表を務める植山直人氏に、その影響や課題を聞いた。

 

──医師の長時間勤務は改善されるでしょうか。

すぐには変化は起こらないだろう。労働時間が上限を超えていないように見せる、ごまかしが起こる可能性もある。その理由の1つは「宿日直許可(しゅくにっちょくきょか)」の存在だ。

宿日直許可とは、大きな仕事がなかった場合は労働時間に含めなくてよいという許可だ。通常、医師の勤務時間は8〜17時だが、その後宿日直(当直)を行い、さらに続けて通常勤務を行うことも多い。しかし24年4月から、連続勤務時間に28時間の上限ができることで、宿日直許可を取る病院が増えるだろう。

宿日直許可の問題点

今の病院は以前と比べて救急搬送が多く、「ほとんど寝ているだけ」という本来の宿日直は少ない。

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