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予断許さぬ冬場の電力需給、燃料高騰の懸念も 電気事業連合会・池辺和弘会長インタビュー

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地政学リスクが高まる中、電力の安定供給、脱炭素への取り組みをどう進めるのか。

電気事業連合会 会長の池辺和弘氏
池辺和弘(いけべ・かずひろ)/電気事業連合会 会長。1958年生まれ。81年東京大学法学部卒業、九州電力入社。秘書課社長秘書、取締役常務執行役員コーポレート戦略部門長などを経て、2018年九州電力社長。20年3月から電事連会長(撮影:尾形文繁)

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エネルギーをめぐる地政学的リスクが高まる中で、電力の安定供給、脱炭素への取り組みをどうするのか。電気事業連合会の池辺和弘会長に聞いた。

 

──2024年の見通しは。

22年2月のロシアによるウクライナ侵攻を機に、エネルギー価格が急騰。電力業界は22年度に多額の赤字になった。23年度には大手10社のうち7社が規制料金の値上げに踏み切る一方、燃料価格の下降に伴い一過性の差益が生じたことから各社は黒字に転じた。

しかし原子力発電所の再稼働がなかなか進まない中で、化石燃料への依存は今後も続き、燃料価格が高騰するリスクは依然として大きい。円安もコスト上昇要因だ。

有事のための戦略的余剰LNG

──冬季の需給見通しは。

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