映画のヒットが相次いでいる。

松岡宏泰(まつおか・ひろやす)/東宝 社長。1966年生まれ。92年米インターナショナル・クリエイティブ・マネジメント社入社。洋画配給会社の東宝東和社長を経て、2014年東宝取締役、22年から現職。父は東宝元社長の松岡功氏(撮影:梅谷秀司)
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鳴動する政治。終息しない戦乱。乱高下する市況。その先にあるのは活況か、暗転か――。
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国内映画会社最大手の東宝は映画のヒットが相次いでいる。2023年度の営業利益は東洋経済予想では過去最高を更新する。松岡宏泰社長に聞いた。
──23年はシリーズ物のアニメ『名探偵コナン』の興行収入が初めて100億円を超えました。
アニメが成功しているとみられがちだが、是枝裕和監督のミステリー作品『怪物』などもヒットしている。
国内興行収入が50億円に迫る『ゴジラ−1.0(マイナスワン)』は23年12月から米国で封切られ、初速の観客動員数は非常に好調だ。米国で自社配給する初めての作品だ。
映画は完全に復活した?
──映画はコロナ禍による低迷から完全に復活したように見えます。
映画興行の収入はコロナ前の5年間平均に対して95%程度にまで戻っている。ただ、細かく分析すると、チケット料金の値上げなどによって単価が上がっている影響もある。人数的には完全にコロナ前に戻っているわけではない。
コロナ期間の途中から、強い作品は大きく収入が上がる一方で、中・小規模の作品が伸び悩む「優勝劣敗」の傾向が続いている。
──作品の優勝劣敗はどんな差によって生まれますか。
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