海外投資家の関心も高まっている
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2023年3月、市場再編から1年を経て東京証券取引所は「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応」を要請した。上場企業の改革は進んだのか。日本取引所グループの山道裕己CEOに聞いた。
――2023年に株高となった要因の1つに東証の要請をあげる声があります。
要請があったから上がったというおこがましい考えはしていない。コロナ禍による行動制限が緩和されたことなど、複合的な要因が重なったうえで、デフレからの脱却が本格的に起こりそうな気運が高まってきたことが株高につながったと考えている。
要請は2015年から続いているコーポレートガバナンス改革の一環として出てきた。2022年の市場区分見直しでは、従来ずいぶん差があった上場基準と上場維持基準を意図的に同じ水準にして、上場がゴールにならないようにした。
ただ、上場企業の中には維持基準を気にする必要のない企業もたくさんある。そうした企業にも資本コストと株価を意識した経営をしてもらうための要請だった。
2023年3月末に要請を出して、7月末にはプライム上場の3月期決算企業のうち31%が取組状況を開示してくれた。しかも時価総額が1000億円以上でPBR1倍割れ企業のうち45%が開示した。銀行業界では7割だ。
不十分な開示もあるけれども、取りあえずは意識を持って対応してくれたと思っている。
対応した企業の一覧を1月に公表
究極の目標は開示ではなく、実際に上場企業がどう変化していくかということだ。とはいえ対応している企業を可視化する必要はあるため、12月末までに対応した企業の一覧を1月15日に公表する予定だ。
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