一流の経営者がわざと自分の「隙」を作る納得理由 漢方薬のように効果を発揮する「心理的安全性」

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「アイスブレイク」という手法も紹介されていますが、これは私もよく使います。

会議の冒頭やちょっとした空き時間で、「最近どうですか?」と質問して、雑談を始めるのもアイスブレイクになります。それがたった5分でも、誰も何も発言せずに会議の本題に入るより、確実に発言のテンポが良くなります。生産性を高めたいのなら、やる価値があります。

アイスブレイクに少し似ていますが、ZOOMでのオンライン会議で、いつもリゾートのバーチャル背景を使っている方がいらっしゃって、印象に残っています。

真面目で堅そうな方ですが、背景を見て、「今日は沖縄ですか? それともハワイですか?」と話しかけるところから、楽しく会話をはじめることができるのです。

単にバーチャル背景を利用するだけですが、「この人は、いつも背景で1ネタ仕込んで来るぞ」と思われるようになれば、しめたものですね。

役職が高ければ高いほど、その人が醸し出す雰囲気は、大きな影響を及ぼすようになっていきます。怒っていなくても、眉間にシワが寄っているとダメなんです。

とは言え、つねに面白いことを言う必要はありません。せめてニコニコしていたり、背景を工夫したり、ちょっと変わったネクタイを締めるなどでもよいと思います。

大事なことは「思いやり」

大事なことは、そういった小道具を使ってでも、自分がその場を良い場所にしていきたいという純粋な思いやりです。

思いやりそのものを受け取ってくれる誰かがいれば、「そこはどこのリゾートですか?」「そのネクタイ面白いですね」といった雑談が生まれ、ユーモアのある話を膨らませていくことができるでしょう。

ユーモアは、ウケを狙う、面白くすることだけが目的ではありません。場を和ませ、良い場にしていこうという姿勢や努力を、みんなで認め合っていける会社は、とても強いと思います。

(後編に続く)

(構成:泉美木蘭)

堀江 咲智子 ワーク・ライフバランス コンサルタント、中小企業診断士

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ほりえ さちこ / Sachiko Horie

北海道札幌市出身。大阪府立大学工学部機械工学科卒業。2012年より株式会社ワーク・ライフバランスの働き方改革コンサルタントとして活動。チームのモチベーションを上げながら、楽しく働き方を見直す手法が特長。主なクライアントは、中小企業製造業から不動産管理会社、大学、小売業、建設業界、人材業界など多岐にわたる。手を動かすことが好きでハンドメイドサークルを主催、13年連続でハンドメイドを通じた途上国への寄付を行う。「おもちゃドクター」としても活躍中。詳しいプロフィールはこちら

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