「え!ちゃんと説明したでしょ…?」実はあなたの言葉、9割以上が届いていないかも……その理由とは?

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わかりやすさよりも大切な話し方
「伝えたつもりが伝わっていない」といったすれ違いは頻繁に起きる(写真:honda/PIXTA)
「良かれと思って丁寧に説明したのに、意図が全く伝わっていなかった」。そんな苦い経験はないだろうか。実は、話し手が「伝わるはず」と信じていることと、聞き手が実際に理解していることの間には、時に20倍もの認識のギャップが存在するという。いったいなぜ、このような深刻なすれ違いが起きてしまうのか。
本記事では、横山信弘氏の新著『わかりやすさよりも大切な話し方』から一部抜粋・編集の上、「話したつもり」で終わってしまう理由を解説します。

「伝わっている」は幻想かもしれない

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「私はわかりやすく説明したつもりなのに、なぜ伝わらないのだろう?」

「何度言っても、理解してもらえない」

こんな経験は、誰にでもあるのではないだろうか。実は私たちは、自分が思っているよりはるかに「伝わっていない」可能性が高い。これから興味深い実験を紹介しよう。

1990年、スタンフォード大学の大学院生エリザベス・ニュートンは、人にメッセージがどれだけ伝わるかを調べるユニークな実験を行った。

被験者を「タッパー(タップする人)」と「リスナー(聞く人)」の二役に分け、タッパー役には『ハッピーバースデートゥユー』や『星条旗』など誰もが知る有名な曲のリズムを机の上で指でタップ(トントンと叩く)してもらった。

一方、リスナー役はそのタップのリズムを聞き取って曲名を当てるゲームだ。

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