「え!ちゃんと説明したでしょ…?」実はあなたの言葉、9割以上が届いていないかも……その理由とは?
上司と部下、営業担当者とお客様、本社と現場といった関係でもそうだ。常に「情報の非対称性」が存在する。親子間でも似ている。「伝えたつもりが伝わっていない」といったすれ違いは頻繁に起きる。教育の現場でもそうだろう。担任の先生がこう嘆いていたら問題だ。
「説明したつもりなのに、なぜかクラスの半分以上の生徒たちが聞いていないと言う。最近の子は集中力が足りないな」
頭の中のメロディを意識する
タッパーとリスナーの実験が教えてくれるのは、「話し手が思っているほど聞き手には伝わっていない」という厳しい現実だ。実際には40回に1回しか伝わっていないのに、2回に1回は伝わるだろうと思い込む。この20倍もの認識ギャップは、私たちの日常会話にも潜んでいるかもしれない。
話し手である私たちの頭の中には、言葉にならない背景知識や文脈が「メロディ」のように流れている。しかし、聞き手にはそのメロディは聞こえない。断片的な「タップ音」だけが伝わっているのだ。
「言ったはず」「説明したつもり」という感覚は、実は大きな錯覚かもしれない。
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