世界的音楽家・辻井伸行「思い出の大作」への情熱 名門レーベル「ドイツ・グラモフォン」と専属契約
(後編:辻井伸行「歴史に残るような音楽家になりたい」)
世界で聞かれる、歴史に残るCDに
――ドイツ・グラモフォンと専属契約を結んで録音することは、辻井さんにとってどのような意味を持ちますか?
日本だけでなく、世界中で聞いていただける歴史に残るCDにしようという話になり、もちろん大きなプレッシャーもありましたが、本当に光栄です。
子どもの頃からアルゲリッチやポリーニなど世界の名だたるアーティストが録音したグラモフォンのCDを聞いて育ってきました。憧れのピアニストと同じレーベルと自分自身が契約できるなんて、夢にも思っていませんでした。
――ベートーヴェン作曲の『ハンマークラヴィーア』(ピアノ・ソナタ29番変ロ長調作品106)がメインの録音になります。
この作品は、2009年に臨んだ第13回ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクール(編集部注:中国のチャン・ハオチェンと共に優勝)でも演奏した思い出深い曲です。


















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