「筆記テストだけエリート」の5つの共通点 受験脳の呪縛から脱皮せよ

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これでは、せっかくの経験や知識も、将来に生かすことができません。

学んだこと、経験したことを振り返る空間や時間を確保し、自分のものにしていくという意識を高めていただきたいと思います。

パターン4:受験脳から抜け出せずにいる

いつか、どこかで経験した受験勉強。社会人になっても、短期集中型で情報を頭に詰め込む資格試験などに慣らされている日本人。いつまで経っても、インプット第一主義から抜けられていません。

もちろん学びの基本は、まずは書籍などからのインプットが中心になることが多いですが、自分の中に取り込んだことを真の学びに昇華させるためには、アウトプットの作業が不可欠です。

誰かに話す、ブログを書く、社内で勉強会をする、人前でプレゼンする、誰かに教える、仕事で使う、仕事以外のNPOや地域活動などで使うなど、できることはさまざまです。単にインプットだけをし続けても、生きた知恵にはなりませんし、使いこなせるようにはなりません。

アウトプットを大前提に、インプットする、あるいは振り返ることで、また違ったレベルの成果を生めるはずです。私自身も、本を書くことを前提にインプットする際に、絶大な効果を感じています。

「学びの基本はアウトプットにあり」と、肝に銘じておいていただきたいと思います。

パターン5:人の意見に耳を貸さない

アウトプットしたら、それに対するフィードバックを受けることも大切です。誰でも、他人からのフィードバックを受けるのは、怖いものです。「何もわかっていない!」などと、フィードバックをくれた相手に対して、感情的な気持ちになってしまうこともあるかもしれません。

しかし、反発狩りをしていては前には進めません。批判されることも覚悟して、フィードバックを受けることは、今までの自分を大きく越えるチャンスなのです。

気軽にコメントをもらえる仲間を作る、時に滝に打たれにいく覚悟で厳しいフィードバックをメンターに求める、などの努力をしてみてください。

以上、5つのポイントについて見てきました。

このように、学びには、「コツ」や一定の定石があります。

やみくもに我流で努力をしても、結果に結び付かないばかりか、空回りしてしまいます。いろいろなことに取り組んでいるけど、自分の成長につながっている自信がない人、紹介した5つのどれかひとつでも思い当たる人は、ご自身の学び方についてぜひ一度振り返り、これらのわなに陥らないようにしていただきたいと思います。

今日は小さな変化でも、1年後の変化は大きなものになるはずです。

田久保 善彦 グロービス経営大学院 経営研究科 研究科長

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田久保 善彦 / Takubo Yoshihiko

慶應義塾大学理工学部卒業、学士(工学)、修士(工学)、博士(学術)。スイスIMD PEDコース修了。株式会社三菱総合研究所を経て、現在グロービス経営大学院 経営研究科 研究科長。経済同友会幹事、上場企業およびベンチャー企業外取締役等も務める。著書に『ビジネス数字力を鍛える』『社内を動かす力』(ダイヤモンド社)、共著に『志を育てる』、『グロービス流 キャリアをつくる技術と戦略』、『27歳からのMBA グロービス流ビジネス基礎力10』(東洋経済新報社)等、多数。

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