転職で壁にぶつかった「34歳・元期待の若手」の顛末 何もかも違う異業界で苦闘、再確認した大切な物

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LIFULL鈴木さん
新卒入社した株式会社LIFULL(ライフル)を一度退社し、再び入社した経験を持つ鈴木隆太さん(34歳)。期待された若手時代を経て、転職先で大きな壁にぶつかりました、しかしこの時の経験が糧となり、現在関わる事業にも活きているようです(撮影:尾形文繁)
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社員が会社を辞めるのは、なんらかの理由があるからだ。給料かもしれないし、人間関係かもしれないし、自身のキャリアを考えた結果かもしれない。ライフイベントに合わせた結果かもしれないし、その背景には人それぞれの事情がある。
しかし、中には「一度去った会社に戻ってくる人」もいる。「出戻り転職」と呼ばれる行動だが、本連載ではこの「出戻り転職」にフォーカスを当てたい。一度辞めたのに「戻りたい」と思える会社はそれだけ働く人にとって魅力的だと考えられるし、そこから「社員と会社の良好な関係性」を紐解けると考えられるからだ。

最初に入社したのは2012年

今回話を聞いたのは、株式会社LIFULLに勤務する鈴木隆太さん(34歳)。

同社と言えば不動産情報サービスである「LIFULL HOME'S」が有名だが、他にもさまざまな事業を営んでおり、鈴木さんが所属する地方創生推進部では「LivingAnywhere Commons((リビングエニウェア コモンズ))」というサービスを運営している。「コミュニティ型多拠点コリビング」という、平たく言えば、「全国にある拠点に滞在し、会員同士や地域の人たちと交流しながら、仕事や生活をすることができる」サービスだ。

そんな鈴木さんが、最初にLIFULLに入社したのは2012年のこと。大学時代は教育関連のNPO法人でインターンをするなど、課外活動に熱心な学生なのかと思いきや、そんなことはまったくなかったという。(※入社当時の社名は株式会社ネクスト。2017年に株式会社LIFULLへ社名変更。便宜上、本稿ではすべてLIFULLと記載)

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