人生とは「挑戦の連続」です。日々の挑戦が、新しいキャリア、新しい自分、そして新しい人生の可能性を切り開いていきます。しかし一方で、私たちは日々の仕事に忙殺されたり、挑戦への勇気が持てなかったり、挑戦に値する出会いが持てなかったりといったさまざまな理由から、挑戦に踏み出すことをためらいがちです。
そんな私たちが直面する挑戦への難しさを、少しでも打破する力になれないだろうか、こうして考えたテーマが「挑戦者たちの朝」です。この連載には毎回、さまざまな分野の挑戦者が出てきます。決して美しいとは言えないリアルな部分も含めて、彼らのこれまでの挑戦の場面にフォーカスしたいと考えています。
ここに登場する挑戦者の方々に共通して言えることは、人生経験の中から挑戦の種を見つけていること、そして、もがきながら挑戦を始めて、少しずつ成功に結びつけているということです。その挑戦者の方々のWarm Heart(熱い情熱)とCool Head(冷静な思考)を描き出すことで、私たち自身の次なる挑戦のヒントを見つけられたらと考えています。
前置きはこれくらいにして、第1回目の「挑戦者たちの朝」を始めたいと思います。
入社1年目から引きこもり生活へ
「総合商社に入社して1年目から、仕事が苦痛でした。しかし上司に相談しても、仕事はつまらないものだ、それを皆我慢してやっているんだ、と言われて頭が真っ白になりました。そしてとうとう入社4か月目で、会社へ行けなくなってしまったのです。診断結果はうつ。そこから1年間、ほぼ外にも出ることができない、引きこもり生活に入ってしまったのです」。
今回取り上げる挑戦者は、安田祐輔さん。2011年に起業してからわずか4年弱で、引きこもり支援の分野では代表的な団体のひとつとなった、NPO法人キズキの理事長です。NPO法人キズキは、引きこもりや中退をしてしまった中高校生に対する個別指導塾・キズキ共育塾の運営や、専門学校・大学で中退予防プログラムの運営をしています。
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