これがきっかけとなり、キズキ共育塾に通う学生の数は大きく増えていくことになりました。設立から4年たった今では、キズキ共育塾に通う学生は100人、講師数も50人を超えるまでになりました。またそれだけでなく、中退が社会問題化していることもあり、10を超える専門学校・大学でも中退予防プログラムを提供するまでになっています。
「やはり、思いだけではなかなかカタチになりません。うまく行かないという結果を素直に認めて、それに対して真摯にPDCA(Plan-Do-Check-Action)を回し続けることです。人のせい、環境のせいにしていたら、キリがありません。全部自分の責任だと認めることが、挑戦をカタチにしていく上でいちばん大事なことだと知りました。」
苦しんでいる人が肯定感を持って生きていけるように
そして安田さん自身の挑戦も、東京都新宿区での就労支援や自殺予防の政策作りにかかわったり、ベトナムで障害者雇用を目標とした飲食店経営を始めるなど、どんどん広がってきています。
「やりたいことは、社会的に苦しんでいる人が自己肯定感を持って生きていけるようにすること。僕の強みは、新しい事業を作っていけることなので、どんどん新しいことに挑戦していきたいと思っています」
安田さんの挑戦は、高校時代、そして社会人になったときのリアルな挫折から来ています。人生の挫折はその渦中にいるときは苦しみ以外の何物でもありません。しかしながら、それを乗り越えた先には、今回のNPO法人キズキのように、同じ挫折の境遇にある人に対して可能性となるような挑戦につながるのです。
さらに安田さんの場合、Warm Heartの強さが結果へのこだわりを生み、そしてCool Headに対する意識を高めたと言えます。どんな挑戦もWarm HeartとCool Head、両方があってこそ結果が出るものなのです。
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