中退が引け目?学生時代の挫折を悔いるな!

元ヤン・引きこもり、中退者教育支援に挑む

こうして、助成金の力と安田さん自身の高校時代の経験から、NPO法人キズキが始まりました。

Cool Head:引きこもっている人たちにどう届けるか?

NPO法人キズキが運営するキズキ共育塾。今では100人近い学生が学んでいる

このように始まったNPO法人キズキですが、最初からうまく行ったわけではありません。むしろ、最初はいつなくなってもおかしくない状況だったと安田さんは言います。

「引きこもりや中退をしてしまった学生向けに塾を立ち上げたのですが、学生がまったく集まらない。それも当然で、家賃12万のマンションを同時期に起業した友人の家、その友人の事務所、そして自分の事務所として使っていたのですが、学生からしてみたらただのマンションの塾って、怖くて入れないですよね(笑)。いつも、お金はギリギリ。最初はスタッフに給料も払えず、スタッフに自分の漫画や服をあげて払う、現物支給ですよ(笑)」

どんな挑戦でも、Warm Heart(熱い情熱)だけでうまく行くほど、簡単ではありません。安田さんの場合も、事業に対しての熱い気持ちは人一倍ありましたが、実際には事業はうまく行かず、フラストレーションが溜まっていく一方で、貯金残高は減っていく。そんな状況が続いていました。

日本には引きこもりは39歳以下だけでも70万人、また高校中退者だけでも年間6万人はいると言われています。その中には、確実に今の状況を変えたいと思っている人がいて、事業に対するニーズはあるはずだと安田さんは信じていました。しかし実際には、学生は集まらない。どうしてそうなのか、そしてどうしたらそんな厳しい状況を変えられるのか、安田さんは試行錯誤のうえでひとつの結論に達します。

「最初はマンションなどにポスティングなどしていたのですが、うまくいきませんでした。しかし、そもそもどうしたら実際の不登校や引きこもりの彼らにコンタクトできるのか。出てきた答えが、インターネットでした。引きこもっているわけだから、そもそも情報は外でとらない。一方で、彼らはネットとの親和性は高いはずなのです。しかし調べてみると、引きこもりや中退した学生向けにネットでコミュニケーションをとっている事業は少ない。福祉系の会社はインターネットに弱い会社が多いのです。それを知ってから、必死になってWEBマーケティングを勉強しました。試行錯誤を繰り返して、インターネットでのコミュニケーションに力を入れはじめて半年ぐらい経った頃から、少しずつ学生が集まっていったのです」

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