① 長く健康を保つ
人々がどこで、どのように働くかを選択する際、特に重要な要素のひとつは、その会社で働くことが健康を保つうえで好ましいかどうかという点だ。いつ、どのように働くかという選択肢がいくつかある場合、多くの人は健康を保てる仕事を選ぶだろう。
具体的には、スケジュールを自分で決められる余地が大きく、8時間の睡眠を確保できる仕事や、勤務時間が不規則でなく、誰かと散歩に行ったり、親戚や友人と会ったりする計画を立てやすく、社交上の予定をあまりキャンセルせずにすむ仕事が好まれる可能性が高い。
アップスキリングへの支援は企業の責任
② バランスの取れた家庭生活を送る
仕事が公的空間(=オフィス)と私的空間(=自宅)にまたがるようになれば、人々が仕事に関する選択を行うとき、私的な人間関係と家族がいっそう重きを成すようになる。具体的には、意思決定をくだすに当たり、職を持っているパートナーのニーズを考慮に入れる可能性が高い。
カップルのあり方や家族構造の多様化も進んでいる。シングルマザーやシングルファーザーが子どもを育てたり、男性が代理母の力を借りて子どもをつくったり、女性が精子提供を受けて出産したり。50代になって離婚して、再婚する人たちもいる。
肝に銘じるべきなのは、社員の私生活に関する決めつけは慎むべきだということだ。インクルージョン(包摂)とダイバーシティ(多様性)を重視し、働き方に関する規範と慣行をあらゆる状況の人にとって公平なものにすることが重要だ。
③ 機械よりも速いペースで学習できる
仕事の自動化や、ロボットやAI(人工知能)による人間の労働者の代替は、最近始まった現象ではない。多くの業務は、機械が人間よりも低コストで安定的に実行できるようになる。タクシー運転手の職は、自動運転車の実用化により大きく変わり、会計士の職は、AIを用いたプログラムが定型業務を担うようになればすっかり様変わりするだろう。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら