人事部が知らない就活生が求めるいい会社の条件 新しい雇用モデルは人と企業の両方を幸せに

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「人々はさまざまな理由で柔軟な働き方を歓迎します。たとえば、学校を卒業して入社したばかりの若い人たちは、私たちの会社の一員でありたいと思う半面、給料を受け取りつつ世界を旅したいと本気で思っていたりします。私たちの会社で働くのと並行して、もっと小規模な専門性の高い職場でスキルを磨きたいと考えている人もいます」

「抱え込む」のではなく「アクセスする」

こうした人たちのニーズに応えるために必要なのは、柔軟性を確保することと、ひとりひとりの状況に応じた個別化を可能にすることだと、2人は気づいた。ジョヴァーはこう語った。

「私たちに必要なのは、新しい雇用のあり方をつくり出すことでした。その時点ではまだ存在していなかった『第3の道』を確立すべきだと考えたのです。私たちが目指したのは、人材を『抱え込む』のではなく、人材に『アクセスする』という発想に転換すること。そのためには、新しい雇用モデルが不可欠でした」

あなたの会社の働き方は、社内の優秀な人材や価値ある人材のために柔軟な働き方の選択肢を提供できているか。あなたの会社でもユニリーバのUワークのようなモデルを採用できないか。

その問いに胸を張って「イエス」と言える組織が、これからも優秀な人材や価値ある人材に選ばれ続けることになる。

リンダ・グラットン ロンドン・ビジネス・スクール経営学教授

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Lynda Gratton

ロンドン・ビジネス・スクール経営学教授。世界をリードする「働き方の未来」の専門家。全世界で最も権威ある経営思想家ランキングである「Thinkers50」では、トップ15にランクインしており、2018年には安倍晋三元首相から「人生100年時代構想会議」のメンバーに任命された。著作である『ワーク・シフト』『LIFE SHIFT(ライフ・シフト)』シリーズ(アンドリュー・スコットとの共著)は日本で大ベストセラーに。長寿社会におけるキャリア構築の考え方――「人生100年時代」というキーワードをつくり出した中心人物である。

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