EUがワシントン条約にニホンウナギの掲載を提案。11月の会議で採択されれば国際取引に影響も・・・ウナギ関連業や日本の食文化はどうなる?

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7月下旬、都内のスーパーでは連日のようにウナギ売り場が一番の盛り上がりをみせていた。赤いうちわや大きなウナギのぬいぐるみで飾り付けられた陳列棚には、つややかなかば焼きが所狭しと並んでいる。
だが、こんなにぎわいとは対照的に、国際社会からはウナギに対して厳しい視線が向けられている。
輸出入に規制がかかるおそれ
「今般のEUの決定は極めて遺憾であります」。6月27日に行われた農林水産省の記者会見で、小泉進次郎大臣は強い不満をあらわにした。
同日の農水省の会見前、欧州連合(EU)は絶滅のおそれのある野生動植物の国際取引を規制するワシントン条約に対し、ウナギの掲載を提案した。11月末からウズベキスタンで開催される締約国会議で採択されれば、ウナギの国内供給量の約7割を輸入に頼る日本にとって、一定の影響が出ることが懸念される。
EUが提案しているのは、主に日本で食べられているニホンウナギや、近年日本への輸入が増加しているアメリカウナギを含む「ウナギ属」全種を、ワシントン条約の「付属書2」に掲載すること。ワシントン条約には3段階あり、付属書2では現在必ずしも絶滅のおそれはないものの、取引を厳重に規制しなければ絶滅のおそれがある種が対象となる。

掲載されれば、輸出国は科学的な知見などに基づいた輸出許可書の発行が義務づけられる。生きたウナギのみならず、養殖に用いる稚魚や、かば焼きなどの加工品も対象となる。
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