逆に、doorは「ドア」のままがいいのであれば、cornは「コアン」とするべきでしょう。「コーン」&「ドー」、または「コアン」&「ドア」、どちらに統一するのかは好みの領域かもしれませんね。その方式だと、ハワイのNorth Shoreは「ノアスショア」か「ノースショー」のどちらかになりますね……。
これを踏まえて、もしも一貫性を持った表記にするなら、あなたはアメリカ式がいいですか。それとも、イギリス式がいいですか。いやいや、やっぱり現在の混在方法から離れるのは難しいのでしょうか。
ボールとボウルはすでに書き分けている
「ポアク(pork)」や「モアニング(morning)」というアメリカ発音を意識した表記を受け入れることができれば、実際にアメリカ英語で発音の異なるsource(源、情報源)とsauce(ソース、たれ)を、「ソアス」と「ソース」のように区別できるようになります。いくつか例を見てみましょう。
不思議なことにball /bɔl/ (玉)とbowl /boʊl, bəʊl/ (ボウル)は、すでに「ボール」と「ボウル」のように書き分けられているんですよね。どうしてこれだけ区別をしたのかはわからないですが、ぜひ、これを他の単語にも適用してほしいです。
余談ですが、/bɔɚl /という発音の単語はないので上の表では空欄にしましたが、同じ/b/で始まる単語であれば、board /bɔɚd/(板・ボード)やborn /bɔɚn/(生まれつきの)などがあります。これらをアメリカ式で書くなら「ボアド」「ボアン」となります。映画『Natural Born Killers』は「ナチュラル・ボアン・キラーズ」に、音楽チャートBillboardは「ビルボアド」になりますね。
違和感チェック
この筆者提案の新表記ルールで書いた場合、どんな単語がどんな表記になるのか、見てみましょう。まずは/oʊ, əʊ/から。
なんだか古い文学作品に出てきそうな感じの表記になりますが、元の英語の発音が意識できて、やっぱりよいと思うんです。roadshow「ロウドショウ」、Gold Coast「ゴウルドコウスト」、overflow「オウバーフロウ」など、他にもたくさん/oʊ, əʊ/の音が入った単語はありますので、皆さんも考えてみてください。
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