次に、アメリカ式に変更した場合の/ɔɚ/を見てみましょう。通常カタカナでは長音記号が使われますので、比較して考えてみてください。
長音記号の表記に慣れているので、違和感は否めないかもしれないですね。これは賛否両論というか、反対のほうが多いでしょうか……。でも、「ドア」や「スコア」がOKだとするなら、本来はそれほどおかしい表記ではないはずなんですけど、やはり慣れの問題ですかね。
気になるもうひとつの母音
カタカナの表記を変えてほしい例はたくさんあるのですが、今回は筆者が気になっている母音をもうひとつだけ取り上げます。
/oʊ, əʊ/と同様、二重母音なのですが、/eɪ/という音。例えば「テープ(tape /teɪp/)」や「プレーン(plain /pleɪn/)」などの単語に含まれてる母音です。
これも「イ」を使って表記するほうが、より元の発音に近くなるのでお薦めなんです。現在、カタカナでは長音記号を使うか、「イ」を使うかが慣例に従って不規則なんです。同じ発音なのに、表記が矛盾している例をあげてみます。
このランダムさは、たまらなく気持ちが悪い!せめてどちらかに統一できないものでしょうかねぇ……。
例えば、女性向けファッションブランドのkate spadeは、どちらの単語も/eɪ/という母音なのに、カタカナで書くと「ケイト・スペード」。せめて一貫性だけでも保つとしたら、「ケート・スペード」か「ケイト・スペイド」じゃないですか。ともあれ、上記の例のうち、通常は長音記号で書いているものを「イ」に変えて表記してみますので、違和感チェックしてみてください。
やっぱり、古い文学作品のようなシュールな感じがしますか。でも、英語の発音的にはこのほうがいいと思うんです。まぁ、これは一英会話講師の密かな夢にすぎないのかもしれませんが、それが叶わないにしても、さすがに一貫性だけは欲しいものです。
さて、冒頭のハナコさん、アイスクリームコーンの「コーン」は、「円錐」という意味の「コウン(cone)」だというのを説明すると「初耳~!」と喜んでいました。
「そしたら、『とんがりコーン』も『とんがりコウン』てことですね!円錐ですもんねー」とひとり納得した模様。
ハナコさん、水を差すのは忍びないのですが、実は「とんがりコーン」は「とんがりcorn」なんです……。はい、「トウモロコシ」のほうです。
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