イメージする力が学力の根源
単純な計算問題は完璧にできるのに、文章題になったとたんに間違える。国語の点数はいいのに、本を読まない……。これらはすべて反射反復暗記型の勉強ばかりさせた子の特徴だと玉井式国語的算数教室の代表・玉井満代さんは指摘します。
かけ算ならかけ算ばかり、わり算ならわり算ばかり集中して学習する焦点型学習では本当の学力は身につかないとも断言します。低学年のうちはテストでも単純な問題しか出題されないので、焦点型学習によるイメージ力不足は発覚しづらい。高学年になって難解な文章題が増えてくるとつまずき始めるというわけです。
「計算問題ができるのに文章題が解けないのは、文章題の意味をイメージする力が足りないから。国語のテストで期待されたとおりの解答を見つけ出すことはできても、本を読む楽しさを感じられないのは、本の内容をイメージできないから。イメージする力こそ真の意味での国語力であり、学力の根源です。子どもが親の膝に乗ってくれるような小さい時期、だいたい9つくらいまでに親がたくさんの言葉を授け、体験させることで、子どものイメージする力、すなわち真の国語力は伸ばせます」と玉井さん。
玉井式国語的算数教室(以下、玉井式)とは、脚本家・演出家として海外でも活躍した経歴をもつ玉井さんが2003年に開発した教材です。
自身が脚本・演出を手がけたミュージカルをもとに書き下ろした児童文学『キャドック王国とリンボのオオカミ』(理論社)をベースに、物語を読み解きながら算数の問題を解くというユニークなしくみが特徴です。
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