9歳までに学力の土台をしっかり固める学習法 計算ドリルや読書や作文では真の学力は育たない

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授業を担当するのは川口遥さん。玉井式のカリキュラム全体の中の39回目の授業で、子どもたちは小学2年生です。

まず、ミステリー仕立ての予告編的アニメを見て、子どもたちの期待を高めます。次に、目を閉じてテキストの朗読音声を聞いて、物語の情景をイメージします。

やんちゃ坊主のジョーが地図づくり名人のブラッドおじさんから地図をつくるための冒険の話を聞くシーンです。方角を示す東西南北という言葉や、ブラッドおじさんが訪ねた国の数を表す3桁の数字などが出てきます。

次に通常ならば指で文章を追いながら黙読するのですが、この日は生徒たちが交代で1文ずつ音読しました。これは川口さんがこの日の子どもたちの様子を見て行ったアレンジのようです。そのあとに、イメージしながら心の中で読む。すなわち黙読させます。このとき、大事なことが書かれていると思うところには鉛筆で下線を引きます。

言葉の意味も展開図も頭の中で組み立てる

それから問題に取りかかります。「ブラッドおじさんが まだ 行っていない 国は あわせて いくつ ありますか。ひっ算の式を 書いて 答えましょう」という3桁の足し算の問題や、「ブラッドおじさんの家から キャドック城の 方向を まっすぐに 見て 立ったとき、右手の 方向は 何になりますか」と東西南北を答えさせる問題もあります。

子どもたちが答えを書き込んだテキストに川口さんが丸をつけていきます。ひっ算の式に丸をしながら、「これ、どこに書いとったん?」とさりげなく数字の根拠を尋ねます。子どもたちは「ここ!」と下線を引いた部分を示します。「そやな。よく見つけたな」と川口さん。そのやりとりがほのぼのとしていてかわいらしい。

次に川口さんが「では、みなさんおまちかねの……かたちの形をやりましょう」と言うと、子どもたちは喜びます。

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