HRプロ株式会社
HRプロでは、2010年12月10日から24日にかけて、日本の主要上場企業、未上場企業の採用担当者を対象にしたアンケート調査を実施した。その結果を報告する。今回は11年採用から12年採用での変化を検証したい。採用数の増減、プレエントリー数の変化、評価する採用メディアなどを取り上げる。次回は採用の考え方を中心に取り上げ、ターゲット大学、就職ナビに対する考え、インターンシップの実施状況、そして外国人/留学生の採用について取り上げる。
なお本調査と同時期に、口コミ就職サイト「みんなの就職日記」と共同で学生側の動向のアンケート調査を実施している。この結果については、企業編の後で紹介したい。
●2012年度で上昇に転じた採用マインド
リクルート ワークス研究所によれば、11年3月卒業予定の大学生・大学院生対象の大卒求人倍率は1.28倍。全国の民間企業の求人総数は、10年卒の72.5万人から58.2万人へと19.8%のマイナスとなった。12年卒の大卒求人倍率は4月下旬に発表されると思われるが、HRプロの調査では、採用マインドは上昇に転じている。図表1:採用計画数の増減(全体)
全体的には「増やす」が昨年の12%から16%へと増加し、「減らす」は12%から7%へと減少。特に従業員数「5001名以上」は「増やす」が25%と「昨年並み」に次ぎ多い。ただし、企業規模が小さくなると、「採用中止」「未定」が多くなっている。
図表2:採用計画数の増減(技術系)
技術系、事務系別で見ると、技術系採用では「増やす」が8%から14%と大きく増加し、「昨年並み」は44%から51%と増え、「減らす」は8%から4%へと減少した。「採用中止」は昨年と同じく8%。「50名以下」では採用中止が30%と高いが、全体的には回復傾向が顕著だ。
「未定」も大きく変化した。昨年の調査では32%だが、今年は22%と10%も減っている。先行きが見通しやすくなっていることの反映だろう。
図表3:採用計画数の増減(事務系)
技術系ほどではないが、事務系採用でも同じような傾向がある。「増やす」が4%から8%へと倍増、「昨年並み」は43%と同じ、「減らす」は8%から6%へと減少している。「採用中止」のみ14%から15%へ増えたが、「未定」は31%から27%に減少した。
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