●半数以上の人事は、選考時期を遅らせても「就職意識は高まらない」と回答
図表2:選考時期を遅らせることで、学生の就職意識が高まると思いますか。
「選考時期を遅らせることで学生の就職意識が高まると思いますか」という問いに対しては、「思う(8.7%)」「どちらかというと思う(19.2%)」で肯定的な意見は27.9%にとどまっている。「思わない(41.1%)」「どちらかというと思わない(15.0%)」と半数以上の人事が否定的だ。
興味深いのは企業規模によるバラツキだ。1001名以上の企業では「思う(4.5%)」「どちらかというと思う(11.4%)」で計15.9%が肯定的。「思わない(46.6%)」「どちらかというと思わない(19.3%)」と計65.9%が否定的だ。
ところが100名以下企業では「思う(8.3%)」「どちらかというと思う(25.0%)」で肯定的な意見は33.3%。1001名以上の肯定的な意見は15.9%だから大きな違いがある。
「思わない(31.3%)」「どちらかというと思わない(16.7%)」で計50.0%が否定的。1001名以上の否定的意見は65.9%だから、これも大きな差がある。
「思う」理由には、3年生の秋からの就活では就職意識が十分に持てないが、4年生になってからなら意識が養われて活動するのではないかという期待を表明する回答が多かった。
・4年生の夏以降であれば、社会人になることのリアリティが現状よりも高まるかと思う。
・卒業が間近だからこそ、喫緊の問題として学生の就職に対する意識は芽生えると思う。
・3年生でまだゼミの研究素材も決まっていない状況での就職活動と、実際にゼミや研究が始まってからの就職活動では意識に多少の変化はあると思う。
・高校生の採用選考の場合は解禁日があり、就職への意識はその日程に向けて高まっていく。大学生の就職活動も同様に日程を区切ればメリハリがつくと思う。
「思わない」理由は「思う」理由の逆、就職意識は時期ではなく、学生個人の資質であり、活動を始めてから養われるものだと考える人事が多い。
・就職について考える時期がずれるだけで意識自体が高まるとは思わない
・公式のスタートを遅らせたところで、フライングは発生すると思うから変わらないという見方もできるし、遅くなったことで遊ぶ時間が増えるだけという見方もできる。
・選考時期によるものではなく、個人の差だと思う。
・意識はしょせん個人の問題
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