シンガポールで見た「日本の母」が苦悩する近未来 それでも「母親の役割が重くなる」3つの理由

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共働きが前提に見えるシンガポールで、夫婦の役割分担や男女格差はどうなっているのでしょうか(写真:筆者撮影)

今年、都立高の入試で男女の合格点数が異なっていたことが取りざたされた。日本の私大医学部入試で女性が減点されていたことも記憶に新しい。が、この問題が日本で明るみに出るはるか前に、実はシンガポールでは同様のことが行われていた。

1979年から「女性は病院での夜の業務以外に、妻であり母でもないといけないため、よい医師になることが難しい」と大臣が発言するなどして、シンガポール国立大学(NUS)の医学部に入る女性を3分の1に制限していたのだ。

その後、この3分の1枠は2002年に廃止されているが、それも人権や福祉的観点からの男女平等というよりは、医師不足を補うためという、経済合理的な理由からだと指摘されている(Kho Ee Moi “Economic Pragmatism and the ‘Schooling‘ of Girls in Singapore”など)。

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日本における女性活躍も結局のところ、家庭での役割と労働者不足に対応する「活用」であり、女性に二重役割を押し付けるものであることが批判されている。シンガポールでも女性の活躍は「国の経済発展」のためのプラグマティックな政策として実施されてきた側面がある。

共働きが前提に見えるシンガポールで、実際夫婦の役割分担や男女格差はどうなっているのだろうか。女性活躍の推進について、政府の方向性には日本とも似たような傾向を感じるが、シンガポールから学べる点はあるのだろうか。

女性のほうが家事をしている時間が長い

世界経済フォーラム(WEF)の「グローバル・ジェンダー・ギャップ・レポート2020」によれば、同じ仕事における男女賃金格差はシンガポールは世界7位で(日本は67位)格差はかなり小さい国となる。

それでも女性の管理職比率は世界で62位(日本は131位)に落ちる。男女格差の背景には、学歴の違いのほか、女性がサービス業や教育関係、ケアに従事しているのに対して、男性はエンジニアや技術職などが多いという職種の違い、そして働く時間の違いがあると言われる。

Glassdoor Economic Research(2019)によれば、シンガポールの女性の週当たりの労働時間は44.5時間と、男性よりも平均で2~3時間少ない。

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