2012年卒業予定者の就職活動がいよいよスタート--矢下茂雄・楽天みんなの就職事業長に聞く最新動向
5月29、30日、楽天が2012年卒業予定(現3年)の学生を対象に就職セミナー「みん就フォーラムin東京」を開催した。出展企業はトヨタ自動車、P&Gなど72社。2日間に参加した学生は6900人と、主催者の予想を1900人もオーバーした。昨年は1日のみの開催で3200人の参加だった。
まだ、3年生になったばかりだが、2012年卒業予定者の就活が早くも始まったといえる。会場となった六本木ヒルズで、楽天の矢下茂雄・みんなの就職事業長に最近の就活事情と今後の展望について聞いた。
--最近の企業の採用状況は?
現4年生については、昨年並み(2010年4月入社)の採用数になるのではないか。今の3年生については、彼らが実際に就職するのは22カ月も先のこと。多少は採用数が増えるかもしれないが、企業は経済状況を見て検討している段階だ。
--企業の採用姿勢に変化はあるか?
景気の良かった3~4年前は採用数の確保を重視していたが、今では求めるターゲットに合致した学生かどうかを真剣に見極めている。
たとえば、理系の場合、以前は化学系でも工学系でも何でもいいから採用していたが、今では電気・電子系にこだわっている。
採用数を優先していた頃は、学生から会社へのエントリー数にも固執していたが、今ではまったくそんなことはない。楽天は数万人規模の大きなイベントはやらないので、以前は企業の人事担当者から「楽天の就職イベントは学生数が少ないのが問題だ」と言われたこともあった。最近はそんな声を聞くことはない。