2012年卒業予定者の就職活動がいよいよスタート--矢下茂雄・楽天みんなの就職事業長に聞く最新動向
楽天では学部や大学などを絞った就職セミナーも開催している。参加学生数は多くないが、企業にはこうしたセミナーが好評だ。
企業は本当に欲しい人材でなければ採用しない。大したことのない100人を採用するよりも、世界で戦うことのできる5人を採用したいというのが企業の本音だ。
■どの業種も商社志望の学生を求めている
--どんな学生が求められているのか?
学生に求められるのは「メンタルタフネス」。
企業は主体的に、能動的に動ける学生が欲しい。商社だけでなく、メーカーや金融も商社マンタイプの人材を求めている。どの業種でも総合商社志望の学生を採用したいのだ。
実は、メーカーや金融にとって、今が商社志望者を採用するチャンス。
最近の学生は効率を考えて業種を絞って就活する。10月以降になると、メーカーにはメーカー志望、金融には金融志望の学生しかエントリーしないので、商社志望の学生と接触する機会がなくなってしまう。
だが、3年生は現段階ではまだ業界を絞っていない。就職セミナーで、商社希望の学生にメーカーや金融の存在を意識させておけば、10月以降にエントリーしてくる可能性が高まる。今は商社志望の学生にツバを付けるチャンスだ。
--今後、現3年生の就活はどのように進んでいくのか?
夏休みにインターンシップが行われるが、これからそのインターンシップに参加するための選考が始まる。インターンシップのためにエントリーシートを記入させるだけでなく、面接や筆記試験を課す企業もある。