65歳定年後に元気な人とガックリくる人の大差 本当に必要な「人間関係」とコミュニケーション
「よい人間関係」が老後にとっていかに大事か
定年後は「よい人間関係」をつくることが、幸せで健康な老後を過ごすための秘訣です。
ここで、世界でもっとも長期間にわたっておこなわれている研究──ハーバード大学の「成人発達研究」を紹介します。そのなかに幸せな老後を過ごすヒントがあるのです。
「成人発達研究」は1938年に始まり、現在まで続いています。資金が続かなかったり、担当者がいなくなったりして、10年ぐらいで終わる研究が多いなか、80年以上も継続とはじつに異例の長さです(2015年の時点)。予算も毎年1億円を得ており、現在のロバート・ウォールディンガーは4代目の所長です。
研究では、男性を2つのグループに分けました。1つがハーバード大学の2年生、もう1つはボストンの極貧生活をしている子どもたちです。10代の彼らにインタビューをし、健康診断を受けさせて、その後を追跡調査しました。
スタート時点で724人だった被験者は、2015年には90歳になり、当時約60人が健在でした。調査はいまも続いています。さらに、彼らの2000人以上の子どもたちも被験者として追加されています。
ロバート・ウオールディンガーは、「健康で幸福な人生を送るのに必要なのは、〈富〉や〈名声〉〈がむしゃらに働く〉ことではなく、〈よい人間関係〉である。それこそがもっとも大きな幸せの要因だ」と結論づけています。
さらに、周囲とのつながりは非常に重要で、「孤独」は命とりになると述べています。
家族や友達とうまくコミュニケーションを取れている人ほど、健康で幸せになります。
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