65歳定年後に元気な人とガックリくる人の大差 本当に必要な「人間関係」とコミュニケーション
また、1年中旅行をしているわけではありません。海外旅行や国内旅行なら10日間から、長くても1カ月程度でしょう。世界一周クルージングに出かけたとしても期間は半年です。
でも、定年後はくらべものにならないほど長いのです。やりたいことが1カ月で終わってしまったら、残りの時間はどうしますか。
たしかに、退職後のお疲れさま旅行はいい思い出づくりになりますが、もっと長期的なプランニングが必要なのです。
友だちだって、毎日はつき合ってくれません。仕事仲間や後輩を誘っても、応じてくれるのは最初だけです。あまり頻繁に誘うと、ウザいと思われるのがオチです。こうなると、暇をもてあましてしまいます。
私がよく利用する図書館は朝10時に開くのですが、開館前から60代、70代とおぼしき男性が並んでいます。午前中の図書館には、老齢の男性が多くいます。
平日の大型ショッピングセンターも同様です。退職者らしき男性が、閑散としたスペースの中で所在なさげにソファに座っています。
平日のスポーツクラブなど、高齢の男女がひしめいて、まさに老人クラブ。更衣室ではほとんど挨拶も交わさず、黙々とトレーニングマシンに向かっているか、マッサージチェアに座ってずっと新聞を読んでいます。もちろん健康のためもあるでしょうが、ほかにいく場所がないのです。
妻に始終ついていく夫は嫌われる
「濡れ落ち葉」になる人もいます。
濡れ落ち葉とは、濡れた枯れ葉が地面から離れないことです。定年後にすることのなくなった亭主が、いつも妻から離れない姿を揶揄した言葉です。
妻が買い物や散歩に出かけようとすると、「オレも」とついていく。1日じゅうベッタリまとわりつかれれば、妻もうっとうしく感じます。
それをずっと続けていると、熟年離婚ということにもなりかねません。いくら仲がよくても、それぞれの時間は必要です。
ただし、あまりにも暇だからといって、ギャンブルやフーゾクに走ってはいけません。老後資金を減らすハメになります。
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