65歳を超えても「働ける人」「働けない人」の境界

「アーリーリタイア」のためには何が必要か?

65歳を超えても働ける人の特徴とは?(写真:Fast&Slow/PIXTA)

「改正高年齢者雇用安定法」が4月1日から施行されます。現在同法では、定年を65歳未満に定めている事業主は、高年齢者の安定した雇用を確保するために、①定年制の廃止、②65歳までの定年の引き上げ、③65歳までの継続雇用制度(再雇用制度)の導入、のいずれかを実施することが義務付けられています。改正後は②③の年齢が65歳から70歳に引き上げられます。

企業は、基本的に今回の改正を歓迎していません。高齢者は体力・知力などの低下から業務の生産性が低下することが多く、70歳まで雇用し続けるのは大きな負担増になるからです。

では、働く側はどうでしょうか。定年後研究所が2019年に実施した調査によると、70歳定年または雇用延長を「歓迎する」(42.6%)、「とまどい・困惑を感じる」(38.2%)、「歓迎できない」(19.2%)と意見が分かれました。

今回は、70歳定年は働く人にどういう影響があるのか、70歳定年時代にキャリアプランやライフプランをどう考えるべきか、という点について考えてみましょう。

70歳定年への反応は人それぞれ

今回の「70歳定年」について、会社員はどう受け止めているのでしょうか。定年への関心が高い40代・50代の会社員4人にインタビューしました。

機械メーカーで営業をしている市川文広さん(仮名・40歳)は、就職氷河期の2004年に就活で大苦戦した経験を振り返り、70歳定年を「大歓迎」しています。

「就活では10社以上も書類選考で落とされ、なかなか内定を取れませんでした。私の周りには、正社員で就職できず、現在まで非正規で働いている人がいます。いまの仕事は充実していますし、またあの就活(転活)を経験したくないので、仕事と収入を失う心配をしなくてよくなるなら、ありがたいことです」

倉庫会社の経理部門で管理職をしている吉田恭平さん(仮名・54歳)は、70歳定年を「大反対。とんでもない」と批判します。

「当社では55歳で役職定年なので、来年私は平社員に降格になり、給料は今の約半分、年下の部下にあごで使われることになります。こんな屈辱的な仕打ちがさらに5年も続くというのは、ちょっと耐えられません。会社は実力主義を標榜しているのに、年齢で処遇を決めるというのはおかしくないですか」

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