やる気を削がれる人と奮起する人の決定的な差 脳科学的にはお金や成果が目標だと挫折する

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脳科学的に成功する目標設定方法とは?(写真:anyaberkut/iStock)
新年を迎えて、気持ちを新たに1年の目標を設定する人も多いだろう。ただし、目標はただ立てればいいものではなく、立て方・振り返り方にポイントがある。『科学的に幸せになれる脳磨き』を著した脳科学者が、脳科学的に正しい目標設定法を解説する。

心の豊かさを第一に目標を立てると幸福感が上がる

アメリカ・ノックス大学のカイザー博士らの研究では、被験者118〜251人に、それぞれ「6カ月後」「2年後」「12年後」の自分のゴールを決めてもらいました。すると目標の立て方に、大きく分けてふたつのタイプがあることがわかったのです。

ひとつのタイプは、たとえば「6カ月後までに◯◯円の売り上げを達成する」というように、「物質主義的な事柄を目標にする」というもの。

もうひとつのタイプは、たとえば「地域の人5000人を笑顔にしたい!」とまずは決めます。それが実現したら「◯◯円の売り上げが達成できる」と考えるのです。

どちらのタイプも最終的には「売り上げ」に繋がっているのですが、一方は自分の物欲を満たすためで、もう一方は人に貢献して喜ばれたい、それによって心の豊かさを満たしたいという違いがあります。

そして、「6カ月後」「2年後」「12年後」に、被験者たちの幸福感はどのようになっているかを調べました。

すると「物質主義的な目標」を設定した人たちは、目標を達成している・していないにかかわらず、時間が経つにつれて幸福感が次第に下がる傾向にありました。

それに対して「心の豊かさ」を目標にする人たちは、こちらも目標を達成している・していないにかかわらず、時間が経つにつれて前向きで、幸福感・充実感が次第に高まる傾向にあることがわかったのです。

「お金を第一」に考えた人たちは、結果的にお金が得られても得られなくても幸福感が下がっていき、「心の豊かさを第一」に考えた人たちは結果的にお金が得られても得られなくても幸福感は上がっていったわけです。

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