4人以上の場で「会話が苦手」になる人の必然 脳の処理能力に大きな原因がある
「複数」は「人間の選択」が鈍るシチュエーション
ここ数年、毎年、何らかのコミュニケーション本が大ヒットしています。これは、「会話」に苦手意識を持つ人が多いことの裏返しといえるのですが、とはいえ、「1対1」がからっきしダメかと言われるとそうでもないけれど、人が増えるとなぜか話しづらくなる……こんな思いを抱いたことはないでしょうか?
私は現在、社会人博士として京都大学で「人間の行動選択」についての研究をしながら、とある鉄道会社でマーケティングの仕事をしています。
京都大学での研究では、これまで3000億以上の「人間の行動」について分析をし、そこで得られた知識などを鉄道会社が経営するスーパーの売り上げアップやショッピングセンターの来客数増加に活用してきました。
これまで膨大な数の行動を分析してきて、「人間は選択し、組み合わせる生き物」だとわかりました。
なにか行動を起こすにも、「そうしよう」と脳内で無意識に選択し、そしていろいろな「選択」を組み合わせて行動に移る――。いわば、「選択して組み合わせる」という動きが脳内でなされていて、それが行動となって表れているわけです。
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