4人以上の場で「会話が苦手」になる人の必然 脳の処理能力に大きな原因がある

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「脳の処理能力と数」について調べた、コロンビア大学の行動経済学の実験があります。

「人の購買意欲がかき立てられるのは、ジャムが店頭に何種類並んだときか」を調べたジャム売り場での実験で、スーパーの試食販売でジャムが「24種類並んだとき」と「6種類並んだとき」で、どちらが売り上げが伸びるのかを調査しました。

その結果は驚くべきものでした。

より多くの人が集まってきたのは「24種類並べたとき」でしたが、その中からジャムを購入したのはわずか3%の人たち。逆に、「6種類並べたとき」には、集まった人の30%がジャムを購入し、購入した人の数も「24種類」のときと比べて6倍以上多かったことがわかったのです。

選択肢が少ないほうが売り上げが伸びたのには、まさに脳の処理能力が関係しています。人間の脳は、選択肢が増え、処理が追いつかなくなると大きなストレスを感じ始めます。脳はこの「ストレス」が大の苦手。こういう状況になると、「だったらやめた」とすぐにあきらめてしまいます。脳は性格上、かなりわがままなのです。

脳は「3」までは耐えても、「4以上」はNG

では、この「脳の処理能力」が追いつかなくなるのは、いったいどこからなのでしょうか?

私は、この「前頭葉の処理能力」の境界線が「3」と「4」の間にあると考えています。

たとえばオフィスビルの1階でエレベーターがなかなか来ないとき。目的階が2階や3階なら「階段で行くか」という気にもなりやすいですが、4階だと「ちょっとしんどいな。エレベーターを待つか」となりそうです。

ミュージシャンでも、2人組の「B’z」はボーカルが稲葉浩志さんでギターが松本孝弘さん、3人組の「Perfume」はのっち、あ~ちゃん、かしゆか。ところが4人組になると途端にあいまいになりだし、国民的バンド「ミスチル」でさえ、「全員はわからない……」となりがちです。

ほかにも「トップ3」とはいっても「トップ4」とはいいませんし、またオリンピックでも金、銀、銅、記憶に残るのは大体3位まで。「3大欲求」など「3大○○」とはよくいいますが、「4大○○」とはあまり言いません。

「LINEグループ」は4人以上集まるとうざくなる

連絡ツールとして定着した「LINE」でも同様の傾向がみられます。

「3人」のLINEグループなら、なんとなくメッセージがきても気楽に返せるのですが、「4人」のグループになった途端、「連絡がいっぱい来る」感じがして面倒くささが一気に増し、反応するときも「この人には返したから、こっちにも返信したほうがよいかな」と気を使って気疲れしてしまいます。

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