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高1で進路選択をするという無謀さ
入学してまだ学校にまともに行っていない段階でいきなりの進路選択、かなりつらいですね。クラス分けのために決めなければならないという学校の事情もわかりますが、子どもの視点に立てば、無理難題を急に押しつけられたと感じても無理はないでしょう。
そもそも自分がやりたいことを高校1年生で決めることも容易ではありません。すでに自分の進みたい道が明確になっている一部の子を除き、多くの子はまだ不明確であるに違いありません。
2005年に実施された「希望」に関するある調査データ(『希望学』、玄田有史)によれば、中3で持った夢が実現した割合は15.1%で、小6で持った夢が実現した割合は8.2%であったようです。つまりほとんどが実現しないのです。
しかし、小さい頃に希望する職業を具体的に持っていた人のほうが、持っていなかった人に比べて、やりがいのある仕事に就いていることもこの調査からわかっています。ですから早い段階から、夢を持つことは何かしら有効であるようですが、近年では高校でキャリア教育が推進されてきてはいるものの、小中学校の段階では重点化されていないため、やはり多くの子どもにとっては難しいことでしょう。
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