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株価に影響を与えるサステナビリティー取り組み。サステナ担当者が知っておきたい投資家視点の企業価値向上④

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サステナビリティーの取り組みが株価に影響を与える(写真:pbox / PIXTA)

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いよいよ2027年から段階的に非財務情報の開示が始まる。企業価値向上を支援することが狙いの1つだが、現状は企業価値の1つの目安であるPBR(株価純資産倍率)が1倍割れとなっている企業も多く、簡単な道のりではない。ただ、企業側にも企業価値についての基本的な理解ができていない場合も多く、今こそ企業価値向上について幅広い層で基本的な理解が必要だ。そこで、この連載では企業価値向上に必要な資本コストなどの基本的な考え方をベースにESG(環境・社会・企業統治)などとの関連性についてまとめていく。

第4回は株価に影響を与えるサステナビリティーの取り組みについて解説する。

【配信予定】
⑤ESGの取り組みで企業の資本コストが低減する(11月28日)

PBR改善にはPER向上が欠かせない

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企業がPBRを改善するためには、ROE(自己資本利益率)だけでなくPER(株価収益率)の向上も欠かせない。前回まで、PERを向上させるために、企業は資本コストを上回る超過利益を創出し、それを長期的に成長させることを投資家に示すことで、PER水準の引き上げが可能であることを示してきた。

投資家の企業への期待は、長期的な事業リスクや利益成長を見積もるうえで有用な財務・非財務の特性を、競合他社との相対比較で評価することで形づくられる。したがって企業は、(1)投資家が将来のリスクと成長性を判断する際に注目する財務・非財務の指標を把握し、(2)それらの指標について自社が同業他社の中でどう位置づけられているか(強み・弱み)を継続的に把握し、改善する必要がある。

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