会いに行ってこんなことを言われたらショックかもしれない(写真:PhotoNetwork/PIXTA)
東洋の精神史において重要な「2つの教え」――「道家」と「儒家」。
紀元前519年ごろ、80代の偉大な学識者だった老子と30代の孔子が出会う機会があった。血気盛んな若者だった孔子に老子が放った痛烈なアドバイスが、不安だらけの世界を生き抜くための真理を表している。
人類が知っておくべき英知をわかりやすくまとめたことで、世界で300万部の大ベストセラーになっている『全人類の教養大全 0』では、中国の重要な思想を紹介するとともに、このときの老子の言葉をわかりやすく解き明かしている。
孔子は老子を高く評価し、リスペクトしていたようだが、老子は当時、学者として勢いのあった孔子を牽制したのかもしれない。2人のやりとりを見ていこう。
老子が孔子に放った強烈なアドバイス
魯の群主の命を受けて、孔子は周の礼節を学ぶために洛陽に行くことになった。そして、そこで老子と出会った。このときがだいたい紀元前519年ごろで、孔子は30代前半の若者であり、老子はすでに80代の老人だった(資料によっては孔子を40代、老子を60代と説明していたりもする)。
そのころの孔子は礼についての学識者として、すでに全国に名をとどろかせていた。老子は古い文書を管理する仕事をしていた。孔子は周にとどまって多くの人と会い、最後に老子と対面してこう尋ねた。「礼とは何でしょうか?」
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