5000年前に書かれた「死への恐怖」
『ギルガメシュ叙事詩』は人類最古の文明、メソポタミアで生まれた英雄叙事詩だ。
それまで口伝されてきたさまざまな物語をシュメール人がまとめて記録。それをバビロニア時代に時系列に沿って編集したと見られている。
物語の時代はシュメール時代以前のウルク時代で、ウルクの王ギルガメシュの冒険と業績を12編の詩にまとめている。
なぜいま、僕たちがこの古い文書を読む必要があるんだろう?それは、ここから「あなた」の、あるいは「僕」のいまの姿を発見することができるからだ。権力、富、永遠に対する欲望と、老いていく者や死んでいく者に対する憐れみ。いま僕たちが求めている人生に対する考察が、鏡に映し出されるように、古代人の思考の中に現れている。
神々は泥で人間をつくった。
地上を埋めつくした人間はとても騒がしい生き物だったから、神々の王エンリルは腹を立て、洪水を起こして、この面倒くさい被造物を一掃しようとした。




















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