孔子が老子を高く評価していたのは、老子の忠告が単純に自分に対する非難ではなくて、当時の混乱した世界に対応する方法を提案しているのが十分にわかったからである。
世の中には2種類の人がいる
老子と孔子は「混乱した世界」という共通点の上で、正反対の対応をした。
老子は身体的や精神的にそこから離れようとし、孔子はそこを変えようとした。
要するに、老子は人為的介入の無駄に気がつき、超越的な価値に近づこうとし、孔子は人為的介入によって世界を変えようと現世的価値を追求したのだ。
あなたはどちらの生き方が気に入ったかな? 質問を変えると、あなたはいままでどちらの考え方で現実を生きてきた?
僕たちのまわりには2種類の人がいる。職場、学校、地域、社会のコミュニティなどの集まりで不条理な問題にぶつかったとき、それを前にした2種類の人間のことである。
ある人はそこから離れる。自分の高潔と正しさを守るために、泥仕合は避けるのだ。
一方で、そこに残る人もいる。彼らは問題を解決できると信じ、激しい論争と葛藤の中を行き来する。彼らは何としてもそこを守ろうとする者たちである。
脱俗と世俗。一見矛盾しているように感じて、和解できないように思える両極端な価値は、ある面では人間の魂の普遍的なパターンかもしれない。
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら



















無料会員登録はこちら
ログインはこちら