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<迷走>出向者による「内部情報の無断持ち出し問題」で日本生命が処分内容を一転して開示、その甘さに批判の声が集中

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日本生命 スパイ活動 
決算会見で処分内容の「詳細は控える」と説明していた日本生命の赤堀直樹副社長(撮影:尾形文繁)

出向者による内部情報の無断持ち出しをめぐって、業界最大手の日本生命保険が迷走している。

日本生命は11月18日、この問題で記者会見を開き、日本生命と完全子会社のニッセイ・ウェルス生命保険から銀行などの金融機関に出向していた職員が、2019年以降約6年間で合計1500件超の情報を無断で持ち出していたと発表した。

その際、2社で関係する役職員の処分を決めたことを併せて発表したが、処分内容は非開示としていた。

わずか5日で態度を一変

11月20日の決算会見の場においても、処分内容を非開示とすることに対して報道陣から疑問の声が続出。赤堀直樹副社長は「大きな刑事事件にはなっていない」「事案を軽く見ているということではない」「再発防止に全力を尽くす」などと述べるにとどめていた。

それが11月25日になって態度を一転させる。それまで非開示としていた処分内容の一部を公表したのだ。

その内容は、赤堀副社長と岩崎貢専務は役員報酬の1か月分×5%の減給、前会長の筒井義信特別顧問、清水博会長、朝日智司社長の3人は報酬の1か月分×30%を自主返納するというものだった。

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