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まだ見ぬ「わが子の才能」掘り起こす5つの質問 進路選択を前に悩む親子に伝えたい

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  • 石田 勝紀 教育デザインラボ代表理事、教育専門家
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一方で、才能や能力に気づくこと自体も難しいことです。「プランド・ハップンスタンス(Planned Happenstance)」という言葉があります。これは、スタンフォード大学の教育学・心理学教授であるクランボルツ教授によって提唱された「キャリア形成に関する理論」です。それによると、キャリアの8割は偶然の出来事によって形成されるといいます。

筆者の知人で、音楽分野のアーティストがいます。この方は、高校時代にたまたま音楽メンバーが足りなくなって誘われたことがきっかけで、東京芸術大学へ進み、今はオペラ歌手としても世界的に活躍しています。

また、知人のデザイナーは、高校時代に鑑賞したコンサートで映し出されたプロジェクションマッピングを見て、デザインに関心が出て、その後、海外で学び、著名なデザイナーとなりました。

このように、高校時代の出来事がきっかけで、自分の才能・能力に気づいて進路が決まっていくということも稀にあります。しかし、通常は、行動範囲が狭く、経験量も少ない子どもたちは自分の進路を早期に見いだせるということは少ないのではないのでしょうか。

以上のように考えてみると、自分の才能・能力に出会うためには、偶然性に依存することになるため、対応の取りようがないということになります。

子どもの才能・能力に気づく5つの質問

しかし、これまでの子どもの人生の中で、才能や能力の萌芽を探すということはできます。つまり、未来を決めるために、過去と現在を観察し、それによって「子どもの才能・能力に気づく」ことができる場合があるからです。それができれば、今後の進路選択がしやすくなることでしょう。

次の5つの問いについて親子で考えてみてください。

(1)毎日継続してもいいことは何でしょうか?

「(これまで)夢中になったことは何か?」と言い換えてもいいでしょう。夢中になってきたこと、毎日でも継続してやりたいことに、才能や能力が秘められている可能性があります。例えば、英語だったら毎日やっても飽きないとか、日記を小学校時代からずっと書き続けているとか、読書が大好きで毎日本を読んでいても飽きないなどです。書くことや読むことが好きな人は、その後、執筆関係の仕事につくことが考えられたりします。

*ゲームや動画なら毎日やってもいいという声がたまにありますが、それは基本的に暇だからやっている場合がほとんどです。しかしまれに、プログラミングや動画編集などクリエイターとしての才能・能力が見いだされる場合もあります。

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【孫正義社長の起業のきっかけは学生時代の感動体験から】

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