仕事を勝手に進める部下たちが育つ4つの方法 仕事の任せ方を変えるだけで部下は成長する
②「事実」と「意見」を分けて質問する
部下は、「事実」と「意見」を混同しがちです。部下が頻繁に用いる「大丈夫です」も「たぶん買ってもらえると思います」も、どちらも部下の「意見」です。その「意見」が妥当かどうかは、「事実」で判断する必要があります。
●「『たぶん買ってくれると思う』って言ったけど、実際先方はなんと言ってた? 『買う』ってハッキリと言ったのかな?」
このような質問をして、「意見」に対して、「事実」を掘り出す必要があります。掘り出そうとしてみると、実は部下が「事実」を見ていないという事実がわかることもあります。このやり取りを繰り返すと、部下が事実を自分で掘り出せるようになっていきます。
あなたが日頃やっている「事実」の掘り出し方を指導することで、部下も同じように「意見」と混同せずに「事実」を掘り出せるようになるのです。
部下に「わかった」で終わらせていませんか
③「事実」を元に「意見」をすり合わせる
「事実」を元に適切な「意見」を持つのは重要なことです。事実に基づいて正しく意見を持てないと、部下の勝手な判断で報告をすることになってしまいます。
そこで、同じ事実を共有したうえで、それで相手が購入してくれると判断するのか、購入してくれないと判断するのか、意見をすり合わせます。それによって、部下は、上司の視点を学ぶこととなり、「事実に基づいて正しく意見を持つ」という重要なスキルを身に付けるようになります。
④上司も部下からの報告への「フィードバック」を行う
部下が上司に報告をした際、何のフィードバックもなく、「わかった」だけで終わらせてしまう人がいます。上司からすれば、報告の目的は「部下から情報を得ること」ですから、つい、「わかった」で終わらせてしまいがちです。しかしそれでは、部下は報告した意味を感じません。
あなたは部下の報告に対して、「わかった」で終わらせていませんか? 必ず、報告へのフィードバックをすることが重要です。
●「今の報告を聞いて、提案の仕方を見直したほうがいいかもしれないね。今度提案の流れを見直してみようか」