第2期に入った日本のスタートアップエコシステム
「STARTUP DB」(フォースタートアップスが運営)が発表する「2024年 年間 国内スタートアップ投資動向レポート」によると、2024年に実施されたスタートアップM&Aの件数は178件で、過去最高を更新した。伸び率を見ても2024年は前年比32.8%増となり、2022年の15%増、2023年の5%増を大きく上回っている。
振り返ると、日本国内では2010年代前半にベンチャーキャピタル(VC)の設立が相次ぎ、スタートアップの育成環境が整い始めた。そのVCのファンドの多くが10年を償還期限としており、日本のスタートアップエコシステムは「第2期」に入ったと言える。
スタートアップのトレンドに関して、日本の30年先を行くと言われる米国では、1990年代後半からスタートアップのM&A件数が急速に伸び、2000年頃にIPO(株式公開)件数を上回った。現在ではスタートアップの約9割がM&Aによるイグジットを選択している。
そんな中、日本でもスタートアップのM&A市場がますます活性化することになるだろう。4月22日に東京証券取引所が発表したグロース市場の上場維持基準の見直し案が、そのトレンドを加速させるからだ。



















無料会員登録はこちら
ログインはこちら