ベンチャー「調達環境の急悪化」を乗り切る条件 麻生台ヒルズの新VC拠点は起爆剤になるか

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「Tokyo Venture Capital Hub」の開業式の記念写真の様子
VC、CVCなどが入居する「Tokyo Venture Capital Hub」の開業式
鳴動する政治。終息しない戦乱。乱高下する市況。その先にあるのは活況か、暗転か――。
『週刊東洋経済』12月23-30日 新春合併特大号の特集は「2024年大予測」。世界と日本の行方を総展望する。
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「何よりもリスクマネーの供給がなければ、(日本のスタートアップを成長させるための)血液にならない、肉にならない」

小池百合子・東京都知事は、11月28日に行われた「Tokyo Venture Capital Hub(以下、TVCH)」の開会式典の祝辞で、そう力を込めた。

TVCHはスタートアップ投資の主要な担い手であるベンチャーキャピタル(VC)やコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)の集積拠点として、東京・麻布台ヒルズのオープンに合わせて新設された。開所時点で42社の入居が決まっており、これを1年程度で70社まで拡大することが目標だ。

各社のキャピタリストが普段から顔を合わせて交流することで、スタートアップとVCのマッチングや、より大きな金額を扱える協調投資などの促進を狙う。

年10兆円の流入狙う政策

時を同じくして、東京都は有楽町駅前のSusHi Tech Square内に、国内外のスタートアップや起業家、支援者のための交流拠点「Tokyo Innovation Base」をプレオープンした。2024年5月から、支援プログラムやイベントなどの取り組みを本格化させる予定だ。都はこれらの活動を通じ、従前から掲げている「ユニコーン数10倍、起業数10倍、行政とスタートアップの協働プロジェクト10倍」というビジョンの達成を目指す。

加速する官民の動きは、政府が主導する「スタートアップ育成5カ年計画」に呼応するものだ。

日本初の大規模なベンチャーキャピタル集積拠点が入る麻布台ヒルズ(撮影:梅谷秀司)
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