自民党内で活発化する「まさかの派閥再興」の波、裏金議員の復活と"高市独裁"牽制で蠢く旧派閥の次なる権力闘争の行方

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
自民党本部
麻生派を除いて2024年に解散した自民党の「派閥」。衆院選での大勝を経て、復活の動きが出始めている(写真:ブルームバーグ)

2月の衆議院選挙での歴史的大勝によって所属する衆院議員が100人以上増えて316人となった自民党で、「派閥再興」の動きが活発化している。ここにきて同党内では、唯一派閥を存続させて勢力を拡大している麻生派に対抗するように、旧派閥単位での会合が相次ぎ、新人や復活した議員の獲得合戦が始まっている。

自民党政治の“土台”とも位置づけられてきた派閥をめぐっては、2024年1月に当時の岸田文雄首相が、自らが会長を務めていた宏池会(旧岸田派)の解散を宣言。これをきっかけに、「最大派閥だった旧安倍派を含め、麻生派を除く各派やグループが次々と解散を決めた」(党幹部)ことで、それまでのいわゆる派閥政治が「表向きには姿を消した格好」(同)となった。

その背景には、旧安倍派などの「裏金事件」をはじめとした「政治とカネ」の問題に関する自民党への不信感を払拭する狙いがあった。ただ、国民の不信感は根強く、次の石破茂政権下では衆参両院の選挙で自民党が敗北する一因となった。

高市首相が今回衆院選での復活当選者も含めた旧安倍派議員について「禊(みそぎ)が済んだ」として党・内閣の要職などに起用したことをめぐっても、ほかの旧派閥の議員らからは「『政治とカネ』の問題を黙殺すれば、自民批判が再燃しかねない」との不安・反発の声が出始めている。

派閥再興の狙いは“高市独裁”への牽制?

そうした中、選挙後もなお高い支持率を維持する高市首相は「旧安倍派議員を含め、挙党態勢で政策実現に邁進する」と自信満々。「すべて自分が決める」という“高市独裁”体制を変える気配はない。

ただ、党内には「旧派閥再興の動き自体が、暴走しかねない高市首相への牽制でもあり、軽く見ると痛い目にあう」(旧岸田派幹部)との声も少なくない。そのため、今後の政局の展開次第では27年秋の自民党総裁選をにらみ、「党内の『反高市勢力』が結集・拡大して、無投票再選阻止を狙う可能性」(同)も否定できない状況だ。

次ページその象徴となった出来事とは?
関連記事
トピックボードAD
政治・経済の人気記事